オウンドメディアの基本と戦略方法|事例と手順も紹介

株式会社MEMOCOの

オウンドメディア支援

☑オウンドメディアを運用したいけれど、何をすればよいか分からない

☑運用の知識を持つ人がいない・人員が足りない

☑本気で心を動かすコンテンツを作り、高い成果を上げたい

上記に一つでも当てはまる方は、自社メディア運営で成果を上げる当社までご連絡ください!

オウンドメディアの運用を考える企業の担当者は、戦略的にオウンドメディアを構築し、高い成果を上げたいと考えているのではないでしょうか? 安定したPV数を獲得し、オウンドメディアで成長を遂げるには、具体的な戦略方法を知ることが大切です。

今回は、オウンドメディアの戦略方法や手順、成功事例や失敗事例などを紹介します。ぜひ参考にしてください。

目次

オウンドメディアの目的

オウンドメディアは、自社で保有するメディアのことを指したものです。広義の意味ではパンフレットや広報誌などの紙媒体も含まれますが、デジタルマーケティングの領域ではブログやWebマガジンがオウンドメディアに該当します。

オウンドメディアの目的は、大きく以下の4つに分類されます。

  • 広告売上

オウンドメディアで直接的な収益を得られるのが、広告売上です。広告売上で高い成果を出すには、広告主が求めるようなユーザーからのアクセスを狙う必要があります。

  • ブランディング

付加価値のあるコンテンツを通して企業や商品、サービスの価値を確立するのが、オウンドメディアによるブランディングです。オウンドメディアではユーザーの信頼度を高め、ファンを増やすことで、自社製品やサービスの購入へとつなげます。

  • ナーチャリング

潜在顧客から見込み顧客、見込み顧客から新規顧客といったようにユーザーを段階的に育成し、購買へとつなげるのがナーチャリングです。オウンドメディアによってユーザーからの信頼度を高めることで、見込み顧客や新規顧客を獲得します。

  • 採用

採用に特化した自社メディアの運営では、自社の理念や将来のビジョンに共感する優秀な人材を採用したいという目的があります。自社の魅力や強みなどをコンテンツを通して伝えることで将来的に活躍する人材を獲得します。

オウンドメディアでビジネスに貢献できること

オウンドメディアの運営は、企業にどのようなメリットをもたらすのでしょうか? ここからは、オウンドメディアでビジネスに貢献できることについて詳しく解説します。

①新規顧客の獲得

新規顧客を獲得できます。すぐにコンバージョンに結びつかなくても、潜在顧客へのリーチによって、ナーチャリングが可能になります。また、角度の高い見込み顧客にリーチすることで、新規顧客を獲得できるでしょう。

潜在顧客や見込み顧客が次の段階へ移行できるように働きかけるには、ユーザーの問題解決につながるような有益な情報発信に努め、自社の商品やサービスに関連したコンテンツを積み上げていく必要があります。

②既存顧客のロイヤルティの向上

オウンドメディアの運営は、既存顧客のロイヤルティを向上できます。既存顧客の中には、定期的な訪問やDM送付といった分かりやすいアプローチ方法を嫌がる人もいるでしょう。その点オウンドメディアは、情報発信によって自然な形で既存顧客とコミュニケーションを図り、企業や商品、サービスのイメージ向上につなげることが可能です。客単価やLTVを上げる手法として、多くの企業が取り入れています。

③会社・サービスのブランド力が上がる

ブランディングに大きな効果を発揮するのが、オウンドメディアです。会社やサービス、製品などの独自の世界観やメッセージを発信するなら、自社運営のオウンドメディアが最適です。一貫したメッセージをオウンドメディアで発信し続け、次第にイメージが定着することで、ユーザーからの信頼や共感を得られます。オウンドメディアとブランディングの相性はよく、ブランド力を上げるのに大いに役立つでしょう。

④高付加価値人材の確保

最近では、高付加価値人材の確保に採用に特化したオウンドメディアを運営する企業も増えています。代表の考え方や企業理念、社員インタビュー、将来のビジョンなどをコンテンツを通して伝えることで、就活生や転職者に効果的にアピールすることが可能です。また、サイトビジュアルやコンテンツ、メッセージなどに一貫性があることで、サイト訪問者の企業への信頼度がアップします。

自社の魅力や強みをよく理解した人材を採用することで、入社後のミスマッチを減らせるでしょう。

⑤広告費が減ることによるコストの削減

オウンドメディアが広く認知されるようになると、広告費が減るため、コストを大幅に削減できます。オウンドメディアの運用には、サーバー費やデザイン費、コーディング費、コンテンツ制作費などさまざまな費用が発生します。しかし、次第にメディアが認知されるようになると集客数がアップし、費やした金額以上の成果が見込めるでしょう。また、これにより広告に費用を割く必要がなくなるため、その分のコストがかからなくなります。

すぐに結果が出ないからと諦めず、費用対効果を見据えて長期的な視点で運用を続けることが大切です。

オウンドメディアの戦略方法

オウンドメディアで高い成果を上げるには、戦略が何よりも大切になります。ここからは、オウンドメディアの戦略方法を詳しく見ていきましょう。

戦略①サービスの市場調査の実施

オウンドメディアの戦略には、サービスの市場調査の実施が必要不可欠です。具体的には、市場の大きさや競合他社の認知度、自社の立ち位置やブランド力、価格、ユーザー数などの把握に努めます。また、市場調査を実施する中で、自社の展開するサービスがどのような変化を遂げていきたいのか、将来設計を描くことも大切です。自社サービスの着地点が分かると、オウンドメディアの方向性が自ずと見えてきます。

戦略②ユーザー像の明確化

ユーザー像の明確化は、オウンドメディアの設計に大きく役立ちます。年齢や性別、職業、居住地、抱える悩みといったユーザー像をできるだけ具体的に設定することが大切です。ユーザー像が浮かび上がると、どのようなデザインを設計し、どのようなコンテンツを作成すべきかといった内容が明確になります。

そして、ユーザー像は、BtoBとBtoCによっても異なります。BtoB向けのオウンドメディアのユーザー像は、企業の担当者ではなく意思決定者です。担当者をユーザー像に設定すると商品やサービスの直接的な購入に結びつかないケースも多いため、注意が必要です。

一方でBtoC向けのオウンドメディアでは、個人単位の詳細なペルソナを設定する必要があります。

戦略③KPIの設定

オウンドメディアを成功に導くには、KPIを設定しなければなりません。KPIは、KGIである最終目標を達成するための中間目標のことを指しています。KPIを設定するには、まずKGIを決める必要があります。

KGIやKPIが設定されていないオウンドメディアは着地点が見えないため、毎月の配信本数やコンテンツ内容、導線設計といったものの焦点が定まらなくなってしまいます。結果的に運用コストだけがかかり、思うような成果を上げられなくなるでしょう。

KGIでは、「オウンドメディアを利用してどのようなことを達成したいのか」といった内容を設定します。KGIが決まったら、今度はKPIを設定しましょう。KPIは、できるだけ具体化した数値で、達成可能な目標を設定することが大切です。KPIの設定により、目標までの道筋がはっきりとし、各段階でのやるべきことが明確になります。

戦略④ユーザーのニーズを把握

ユーザーのニーズを把握することも重要です。ユーザーが何を知りたいと考え、どのような悩みを抱えているのかといったこと整理します。ユーザーのニーズを把握すると、サイトやコンテンツの作成に必要となるキーワード選定や導線設計などがスムーズに進みます。

ユーザーのニーズを把握するのが難しいと感じる場合は、競合サイトを確認するのもおすすめです。SEOで上位表示されている競合サイトは自社サイトのライバルであり、オウンドメディアを成功に導いているよい事例といえるでしょう。競合サイトのトップページから各コンテンツまでを隈なくチェックし、必要なものを洗い出し、ユーザーニーズの把握に努めます。

戦略⑤運用の中で改善を繰り返す

オウンドメディアはただ運用すればよいという訳ではありません。KGIやKPIを達成するためには、運用しながら現状を評価し、改善を繰り返すことが大切です。具体的には数値から改善点を導き出し、適宜コンテンツの修正や削除、キーワードの選定、サイトの導線設計などを練り直していきます。改善を繰り返しながら、KPIやKGIの達成に向かって確実に進んでいけるようにしましょう。

毎週、毎月の改善が最終的に大きな結果へとつながります。

オウンドメディアの失敗例と改善策

「オウンドメディアをやってみたけれど、続かなかった」といったように、オウンドメディアの運営に失敗した企業もあります。運営の失敗例と改善点を知り、自社の運営に活かしたいところです。

ここでは、オウンドメディアの失敗例と改善策を紹介します。

失敗例①効果を実感できない

効果を実感できないというのは、オウンドメディアの運営でよくある失敗例です。オウンドメディアを立ち上げること自体が目的になると、このような悩みに陥りやすくなります。

CV(コンバージョン)やUU(ユニークユーザー数)を獲得しても、そもそもの目的が明確になっていないと、効果を実感するのが難しくなるでしょう。また、このようなケースはキーワード選定やコンテンツ作成などの指針もはっきりしていない場合が多く、実際に成果を上げられないといったこともあります。

このような失敗例の改善策は、目的と成功基準を設定することです。立ち上げることばかりに目を向けるのではなく、オウンドメディアの目的と最終目標、中間目標、自社の指標を設定することが大切です。CVやUUはどの基準を超えれば成功になるのか、具体的な数値を用いるとよいでしょう。

失敗例②コンテンツの作り方がわからない

コンテンツの作り方がわからないことで、闇雲にコンテンツを作成したり、更新頻度が落ちたりと、質の高いコンテンツを担保することが難しくなってしまいます。その結果、期待していたような数字を上げることができず、やめてしまうといった事例も多くあります。

この失敗例の解決策は、具体的なミッションを立てることです。コンテンツごとに「どのユーザーに向けて、何の問題を解決する記事であるか」ということを明確にしましょう。また、コンテンツを作成する際は、ユーザーにとって有益で分かりやすい内容を書くことを心がけます。

オウンドメディアの運営は、ユーザ―目線に立ったコンテンツ制作が必要不可欠です。

失敗例③人手不足

人手不足でオウンドメディアの運営が続かないといったケースもあります。オウンドメディアの運営と他の業務を並行する企業も多く、更新が滞ることで運営の継続を諦めてしまう場合もあります。

人手不足を解決するには、人材や費用、時間のリソースを明確にし、確保できるような体制を整えなければなりません。自社のスタッフだけで運営が難しい場合は、外部の人材を雇うなど適切な人員の配置が求められます。

オウンドメディア実践から運用の手順

ここからは、オウンドメディアの実践から運用までの具体的な手順を紹介します。企業の担当者は、こちらを参考にしながら進めていきましょう。

実践①目的・目標・ミッション・リソースの設定

まずは、目的と目標、ミッション、リソースの設定を行います。目的はブランディングやナーチャリング、採用、広告収入といったカテゴリに分けられます。

そして、目標は「オウンドメディアを運営することで企業が達成したい内容」になります。オウンドメディアのその先にある最終目標を第一に掲げることが、運用の第一歩です。最終目標であるKGIを設定したら、中間目標のKPIを設定します。

次のミッションは、オウンドメディアの存在意義といえるものです。「どのようなユーザーが、どのような悩みや問題を抱え、それをどのように解決するのか」といったことを明確にし、そこからオウンドメディアの軸を作っていきます。ミッションがなければ一貫性のないメディアとなり、伝えたいメッセージがユーザーに伝わりにくくなってしまいます。

リソースは、人材や運用費、時間などオウンドメディアに必要な内容を洗い出し、それらを適切に配置します。コンテンツのライティングは外部に依頼するなど、外注を上手く利用しながら、リソースを確保するのもおすすめです。

実践②コンセプトとターゲットの設定

コンセプトとターゲットは、実践①のミッションを基準に設定します。ミッションがオウンドメディアの存在意義だとすれば、コンセプトやターゲットはオウンドメディアをより具体的に位置づけるものだといえます。コンセプトやターゲットが曖昧になると、思うような集客を得られないため、注意が必要です。

実践④サイトの構成

サイトの構成では、トップページ、カテゴリ、コンテンツなどのサイトマップを作成します。重要なのはユーザーにとって分かりやすく、見やすい配置であることです。また、各コンテンツの関連性も考え、SEOを意識することも大切です。

オウンドメディアを運営する中で適宜変更を加え、完成度の高いものを構築します。

実践⑤共有するための要件定義

プログラマーやデザイナーといった人達と、プロジェクトの内容やサイト構成などを共有するためにWebサイトの要件を定義します。Webサイトの要件が定義されることで、依頼や制作がスムーズに進みます。

実践⑥実際にサイトを制作

プログラマーやデザイナーがサイトの制作に着手します。サイトの制作が終わると、オウンドメディアの運用の工程に入ります。

運用①キーワードの選定

運用の第一段階では、コンテンツを作成する際のキーワードを選定します。キーワードの選定はユーザー目線に立ち、ユーザーが検索しそうなキーワードを選ぶことが大切です。キーワードツールなどを利用し、検索ボリュームや競合サイトを確認しながら最適なキーワードを選定しましょう。

運用②方針をプランニング

運用①で選定したキーワードをもとに、コンテンツの構成を考えます。競合サイトを確認し、必要な内容を網羅しながら、他者と差別化したオリジナルの内容を構成に加えることを意識しましょう。

運用③コンテンツ制作

いよいよコンテンツ制作に入ります。SEOを意識して上位表示を狙うことを前提に、ユーザー目線に立った良質な記事を積み上げていきます。公開後は、必要に応じて内容を修正します。

運用④コンバージョンの制作

コンバージョンの制作では、キャッチコピーや入力フォームを設定し、CTAの配置などを行います。コンバージョンを上げる導線を意識し、不要な外部リンクなどはできるだけ削除しましょう。ユーザーにとって見やすく、シンプルなデザインのサイト制作を心がけます。

運用⑤データでの効果検証

オウンドメディアを公開したら、データを用いて効果、検証を行います。効果検証の際は、まず現段階のオウンドメディアが①立ち上げ②見込み顧客の獲得③CVの獲得のどのフェーズにいるのかを把握することが大切です。フェーズによって達成したい数値は変わります。正しく効果検証できるよう、自社メディアのフェーズを把握しましょう。

効果検証を行う際は、Google Analyticsによる滞在時間やページビュー、問い合わせ数などのアクセス解析や、Google Search Consoleによる流入数やセッション数、表示回数などをチェックします。併せてKGIやKPIを達成しているかを検証するために、売上数や商談数の確認やブランディング調査の実施なども行います。

運用⑥改善

効果検証の結果をもとに、改善を行います。オウンドメディアは、中長期的な視点で運用することが大切です。まずは、KPIを確実に達成することを目標に改善を加え、一つ一つの課題をクリアするよう努めます。

改善が終わったら、キーワードの選定に戻り、運用のプロセスを繰り返します。

オウンドメディアの成功事例

オウンドメディアの運営に失敗する企業がある一方で、月間500万PVなどの高い成果を挙げる企業も多くあります。

ここからは、オウンドメディアの成功事例を詳しく見ていきましょう。

成功例①ferret

SEOやグロースハック、ライティング、Web広告などWebマーケティングに関する情報を発信するメディアが、ferretです。ferretは、2015年に創刊されてから右肩上がりでPV数を延ばしています。現在は月間500万PV、月間リード獲得2,000件など安定して高い数字を誇っています。

検索エンジンで上位表示されるコンテンツが多く、徹底したSEO対策は見習うべき内容も多いでしょう。会員登録者数は47万人(2021年9月現在)にもおよび、これからも更に大きく発展することが予想されるメディアです。

https://ferret-plus.com/

成功例②LIG

LIGは2006年にオウンドメディアをスタートさせ、現在では月間800万PVを誇る国内最大級のメディアに発展。Web制作を軸としてシステム・アプリ開発、コンテンツ制作、クリエイター育成などのカテゴリを展開し、LIGならでは特色あるコンテンツを多数用意しています。

LIGはSEOからの検索流入が75%を占めるなど、SNSによる拡散以外にもしっかりとしたSEO対策が行われているのが大きな特徴です。詳細なペルソナを設定し記事を細部まで作り込むなど、徹底したコンテンツ制作が、多くのユーザーを集める秘訣となっています。

https://liginc.co.jp/

成功例③サイボウズ式

サイボウズ社が運営するオウンドメディアが、サイボウズ式です。サイボウズ式は、2012年に開設してから、企画から制作までのコンテンツの全てを基本的に自社で手がけています。

サイボウズ式は、月間平均20万PV、公開記事数月間10本~15本程度とメディアとしての規模は決して大きくはありません。しかし、働き方・生き方、会社・組織などのカテゴリ用意し、「新しい価値を生み出す」をテーマに他社と差別化したオリジナルコンテンツが人気です。読者が本当に面白いと思えるような記事にこだわり、多くのファンを獲得しているメディアです。

https://cybozushiki.cybozu.co.jp/

成功例④北欧、暮らしの道具店

北欧、暮らしの道具店は、オウンドメディアとECサイトが一体型になったWebサイトです。雑貨や食器を始めとする北欧をテーマとした商品を多く取り揃え、自社集客を目的としています。

スタッフのお買い物、暮らしや料理のコラムなど温かみのあるオリジナルコンテンツを発信し、独自の世界観が多くの人を惹きつけます。Instagramのフォロワー数113万人、YouTubeのチャンネル登録者数45万人などSNSのフォロワー数は脅威的な数字を誇り、SNSと連携することで、より多くのユーザーを獲得しているメディアです。

https://hokuohkurashi.com/

成功例⑤メルカン

2016年から始まったメルカンは、フリマアプリのメルカリで働く社員の様子や社内の制度、イベントなどを発信するメディアです。社内の雰囲気や仕事内容、社員の声といったリアルな内容を分かりやすく伝え、採用ブランディングを行っています。

メルカンでは、オウンドメディアを通して「メルカリで働きたい」「メルカリに興味がある」という人材を増やし、入社後のミスマッチを減らしたいと考えています。社内スタッフのコミュニケーションにも役立ち、毎日配信を行うなど、有益な情報発信のために日々努力を続けるメディアです。

正しい戦略で、オウンドメディアを成長させよう!

オウンドメディアの運営には、サービスの市場調査の実施やユーザニーズの把握、KPIの設定など正しい戦略方法を実施する必要があります。正しい戦略方法のもとに運用を行えば、長期的に成長を遂げるオウンドメディアを構築することが可能です。

これを機会にオウンドメディアをスタートさせ、正しい戦略で高い成果を上げていきましょう。

  • URLをコピーしました!
目次